馬山としての活動

馬の絵をこよなく愛した友次郎はその雅号を<馬山>と称した。
馬山作品抄
野の夕駒嘶きて桜散る 昭和6年5月
遠雷の二た柄三柄日照雨 昭和13年9月
新蕎麦をめし上がりませきのこ味 昭和13年10月
月沖天に在り友呼ぶ駒や萩の花 昭和14年10月
長吠の犬や明月出でんとす 昭和14年10月
雪かこい解けて春風の寒さ知る 昭和15年3月
堅雪に橇あわただし運ぶ薪 昭和15年3月
群れ雀雪路の藪ガッチャガチャ 昭和16年12月
老いの身は寝ながらに聞く除夜の鐘 昭和16年12月
桃咲くや馬上の列の花嫁子 昭和17年3月
タクシーに乗る間時雨るる嫁の袖 昭和17年11月
駒躍る春は来にけり南部領 昭和18年1月
一望千里出穂田上飛ぶ鷺ふわり 昭和18年8月
やせ猫の叫びすさまじ猫の恋 昭和19年2月
細道をわれも辿るや翁の忌 (中尊寺・芭蕉忌句会)
日盛りや馬のいばりの色の濃き (中尊寺・芭蕉忌句会)